超伝導材料、新機能材料、エネルギー貯蔵物質、多様な環境下における液体などの凝縮系の物性を実験および理論的アプローチにより解明し、未知の興味深い現象を探索している。
超伝導の研究分野では、物質合成・先端光電子計測・超伝導理論の研究を総合的に進めることで、新しい高温超伝導体の創成と、カイラル超伝導などの新奇超伝導状態の創出を目指している。扱う化合物群は、ホウ素や炭素を含む軽元素化合物、鉄やイリジウムを含む遷移金属酸化物やニクタイド、希土類化合物まで多岐にわたる。高圧合成などの特徴的な合成手法を動員して新物質を創成、光電子分光などの先端計測により電子状態と超伝導電子対の状態を明らかにし、第一原理計算による物質相の予測と超伝導発現機構の解明を進めている。
新機能材料合成研究分野では、有機金属化学を基盤とした有機合成反応の開発と合成した縮環π共役系有機分子を有機超伝導、有機電界効果トランジスタおよび有機薄膜太陽電池の素子として応用する研究を行っている。
エネルギー貯蔵物質研究分野では、分子シミュレーションと統計力学理論を用いて、メタンハイドレートなどのガス吸蔵物質の物性、特にハイドレートの安定性・形成・融解、に関する理論的研究を行っている。また、水溶液をはじめとする多種多様な液体および液体界面の構造と相転移に関する理論的研究を行っている。
高温超伝導材料研究分野
超伝導物性評価研究分野
軽元素超伝導・エレクトロニクス研究分野
新機能材料合成研究分野
分子科学研究分野