平成29年(第11回)「みどりの学術賞」の受賞者が、3月21日に発表され、本学異分野基礎科学研究所の沈建仁教授が選ばれました。授賞式は4月28日、東京都内で開催される「みどりの式典」において執り行われます。受賞決定のニュースが届いた沈教授は「素晴らしい賞をいただくことになり、大変光栄に思っています。これまでの研究を支えてくれた多くの共同研究者、研究室メンバー、学生に大変感謝しています」と話しています。
沈教授らの研究グループは、生物の生存を支える光合成の仕組みの解明と、太陽光の高効率利用に関する基盤研究の体系化に取り組んでいます。2011年には、水分解・酸素発生反応を引き起こす「光化学系II」タンパク質の構造を、世界最高の解像度で明らかにすることに成功しました。この成果はアメリカの国際科学雑誌Scienceの『2011年に得られた科学10大成果』 の一つに選ばれるなど国際的にも高く評価されています。研究グループの成果は、基礎科学としての光合成研究にとどまらず、太陽光エネルギーの人工利用(人工光合成)の実現に向けた研究の進展にも大きく貢献しています。
「みどりの学術賞」とは
「みどり」についての国民の造詣を深めるために、国内において植物、森林、緑地、造園、自然保護等に係る研究、技術の開発、その他の「みどり」に関する学術上の顕著な功績のあった個人に内閣総理大臣が授与するものです。
詳しくはこちら